「2026年に一口馬主を始めるなら、どのクラブがいいのか」
今回は、初めての方が中央競馬の馬に1頭1口から出資することを想定して、5クラブを比較しました。
先に結論をまとめると、2,000口の馬を1口だけ持つ場合の会費と維持費を抑えたいなら広尾、400口クラブの入会金と会費を抑えたいならノルマンディーが、今回の比較対象では候補になります。DMMやウインも、希望馬と申込条件によって選びたいクラブです。
ロードは2026年募集の詳しい条件が発表途中のため、費用順位には入れず、参考候補として紹介します。
自分も、勝ち上がりのことをもっと知っていれば、入会前にクラブをもう少し吟味したと思っています。保険料の分かりにくさも、気になった点でした。
そこで、会費の安さだけで順位を見て終わらず、「入会した後に何を払うのか」「希望する馬に申し込めるのか」まで分かる記事にしたいと思います。
公式情報の確認日:2026年10月8日(日本時間)
費用は原則として税込です。申込時には、募集年度と対象馬に対応する最新の公式書面を確認してください。
今回は目的別の費用ランキングで比較する
この記事は、次のような方を想定しています。
- 最初の1クラブを探している
- まずは中央の馬に1頭1口で参加したい
- 希望する血統や特定の募集馬はまだ決まっていない
- 馬代だけでなく、続けて払う費用も抑えたい
費用は同じ条件で比べられる2部門に分けました。広尾とDMMは2,000口・1口の会費と維持費、ノルマンディーとウインは400口の候補として入会金と月会費を比べます。
比較対象は5クラブで、費用順位の対象は上記4クラブです。全クラブを網羅したものではありません。また、競走成績・収益率の順位はつけていません。
馬代や保険料を含めると総額は変わります。部門ごとの順位を確認した後に、希望馬の価格と新規会員の出資条件を見て選びましょう。
小口部門 2,000口の1口で会費と維持費を比較
比較条件:中央の2,000口募集馬に1口だけ出資。広尾はビギナー会員、DMMは新規に2026年度募集馬へ出資する場合。維持費が発生している月の料金を比較します。馬代・保険料等は含みません。両クラブとも入会金は0円です。
| 順位 | クラブ | 会費 | 維持費出資金 | 月額合計 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 広尾 | 770円 | 300円 | 1,070円 |
| 2位 | DMM | 880円 | 350円 | 1,230円 |
この条件での差は月160円です。馬代や保険料、希望馬に申し込めるかによって判断は変わるため、この差だけで入会先を決める必要はありません。
出典:広尾「必要費用」、DMM「料金体系」。公式リンクは各クラブの説明に掲載しています。
400口部門 入会金と月会費を比較
比較対象はノルマンディーとウインの2クラブです。ここでは入会金と会員単位の月会費だけを並べます。馬代・維持費・保険料・初回預り金等は含めていません。
| 順位 | クラブ | 入会金 | 月会費 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ノルマンディー | 11,000円 | 1,650円 |
| 2位 | ウイン | 19,800円 | 2,090円 |
ノルマンディーは新規入会の2回目の請求から会費が発生します。ウインとの維持費・保険の違いもあるため、この表は年間総費用の順位ではありません。
出典:ノルマンディー「必要費用」、ウイン「費用と分配等」。公式リンクは各クラブの説明に掲載しています。
広尾サラブレッド倶楽部 小口で始めたい人の候補
小口で1口だけ始めるときの負担を重視
広尾は入会金が0円で、一般会費は会員ランクにより月770円、1,650円、2,420円、3,300円です。現在の募集馬一覧には、2,000口・3,000口・4,000口の例があります。
2,000口募集の馬に1口、ビギナー会員の条件なら、会費770円と維持費出資金300円を合わせて月1,070円です。馬代と保険料等は別ですが、少数口の継続費用を考えやすい候補です。
小口部門で1位としたのは、この会費と維持費の組み合わせによります。希望馬の馬代や募集状況も合わせて確認してください。
気をつけたいのは、出資口数等が増えると会費が変わることです。複数頭に増やしても月770円のままとは限りません。馬代無料の対象であっても、会費・維持費・保険料まで無料になるわけではありません。
また、規約では愛馬の引退等に伴う会費変更を希望する場合、専用フォームからの申込が必要とされています。始める費用と合わせて、続ける間の手続きも確認しておきたいです。
DMMバヌーシー 口数別の料金と抽選条件を確認
1口の予算を作りやすく、募集方式を確認して選ぶ
DMMは入会金が0円。新規に2026年度募集馬へ出資する場合、会費は1口につき月880円で、上限は月3,520円です。
2,000口募集の中央馬に1口だけ出資する例では、会費880円と維持費出資金350円で月1,230円。こちらも馬代・保険料等は別です。
少数口から費用を計算しやすい候補です。気になる募集馬や出資する口数が変われば、同じ条件で計算し直してみてください。
募集口数は馬によって違います。公式料金表には400口、500口、1,000口、2,000口など複数の区分があるため、DMMならどの馬も同じ小口負担とは考えないようにしましょう。
2026年度の募集で押さえたいのは、1次募集と2次募集の違いです。1次募集は申込超過時に抽選を行い、残口のある馬は2次募集で先着受付となります。さらに2期募集の抽選には、全頭申込、母馬出資、兄妹出資の優先区分があります。
新規の方は、希望馬がどの募集区分にあり、どの条件で申し込めるのかまで見てください。
ノルマンディーオーナーズクラブ 会費と各馬の実費を分ける
400口を検討するなら、会費と各馬の実費を分ける
ノルマンディーの入会金は11,000円、月会費は会員1名につき1,650円です。新規入会では2回目の請求から会費が発生します。
今回の400口部門では、入会金と月会費の両方がウインより低くなっています。維持費と保険料も加えて予算を組みましょう。
維持費は2歳1月から発生し、月々の実費に応じて変わります。400口の場合、維持費出資金の初回金は1口1,750円で、引退時に精算されます。
募集馬の価格が予算に合っていても、近況や過去の成績を合わせて確認したいです。安く出資できることと、その馬を選びたい理由は分けて考えましょう。
2026年の出資ハンドブックには、先行募集の抽選・口数調整、母馬出資者の優先権が記載されています。申込超過時の抽選の案内では、新規入会者全体の枠は募集総口数の最大10%とされています。通常募集は先着です。
単に「抽選だから新規でも同じ条件」と考えず、希望馬の募集状況を確認する必要があります。
ウインレーシングクラブ 新規会員の条件と保険を確認
新規会員の条件と保険の扱いを確認して比較
ウインの入会金は19,800円、月会費は会員1名につき2,090円。2026年度1次募集は1頭400口です。
入会金と会費に加えて、維持費や保険を含めた総額を候補馬ごとに確認したいです。
維持費は実費で変動します。公式の400口・1口の目安は、牧場滞在時が月1,000〜1,500円、厩舎滞在時が月1,500〜3,000円です。これは上限ではありません。また、1歳12月分として1口2,500円の初回預り金が案内されています。
保険は、現行案内では原則として加入せず、クラブが必要と判断した場合に加入する仕組みです。2023年産以前の馬は募集時の規約によるため、対象馬の世代で確認してください。保険料の有無と、補償の有無をセットで見ることが大切です。
抽選期間は既存会員が優先され、会員の申込だけで満口を超えた馬には、新規入会希望者は出資できません。入会先を考えるときは、クラブ全体の評判に加えて、自分が申し込める馬があるかを確認したいです。
参考候補 ロードサラブレッドオーナーズ
2026年の条件がそろったら、希望馬と合わせて再比較
ロードは、ケイアイファームの募集馬に関心がある方が検討したいクラブです。2026年募集は500口と案内されています。
確認時点では、2026年の募集要項を含む詳細は発表途中です。2025年募集資料では通常の入会金が11,000円、月会費が2,750円でしたが、この数字を2026年の確定条件としては扱いません。
2026年募集では、受付開始後から12月31日までの入会金無料キャンペーンが案内されています。先行受付は11月、通常受付は12月の開始予定です。
事前登録の申込は9月30日に終了していますが、事前登録をしていない方も出資申込可能とされています。登録を逃しただけで検討を終える必要はありません。
2026年の費用条件を確認しきれていないため、今回は費用順位の評価を保留しています。希望馬が決まっている方は、2026年規約で500口の馬代と維持費等を確認したうえで比較してください。
公式の2026年募集案内
公式の募集予定
参考資料・2025年募集の費用
順位を見た後に、年間の支払いを計算する
クラブの候補が決まったら、馬ごとの条件で予算を作ります。
見積もりたいのは次の項目です。
- 入会金
- 競走馬出資金、いわゆる馬代
- 会費と、その年に会費がかかる月数
- 維持費出資金と、その発生開始月
- 保険料出資金
- 初回預り金、追加費用、手数料
小口の例で挙げた広尾の月1,070円、DMMの月1,230円を、それぞれ12か月分にすると12,840円と14,760円です。
ただし、これは2,000口の中央馬に1口だけ出資し、該当する会費と維持費の条件が12か月続く場合の単純計算です。馬代や保険料を含む年間総額ではありません。
また、1歳の秋に出資した年と、2歳になって維持費が発生する年では負担が変わります。会費と維持費の開始時期も同じとは限りません。入会した年だけでなく、翌年の支払予定も作りましょう。
初回金・預り金は、最初に用意する現金と最終的な費用を区別するために、別欄に書いておくと分かりやすいです。
「月会費が安いから何頭か増やそう」と思ったときこそ、各馬の維持費と保険料を足し直してみてください。
保険料が分かりにくいときに確認する4項目
保険料は、次の順で読むと整理しやすくなります。
- その馬が保険に加入するか
- 何歳で、いくらの保険加入額になるか
- 保険料率はいくらか
- いつ、何か月分・何年分を払うか
例えば広尾の公式案内では、2歳は競走馬出資金の100%、3歳は70%、4歳は50%が基本の保険加入額です。料率は3.2%とされています。
一口出資金を50,000円と仮定すると、2歳の年間保険料は50,000円×3.2%=1,600円。3歳は50,000円×70%×3.2%=1,120円です。特定の募集馬の見積もりではなく、仕組みを説明する計算例です。重賞勝利などで加入額が変わる場合もあります。
DMMの2026年度案内は料率3.8%の予定で、保険未加入の対象馬もあります。ノルマンディーは2歳時3.2%の予定を案内しています。前述のとおり、ウインは原則未加入で、旧世代の馬などは別条件です。
すべてのクラブを「馬代の約3%」で一括りにせず、対象馬の書面で確認しましょう。年の途中から出資しても、維持費や保険料を開始時点までさかのぼって請求されることがある点にも注意が必要です。
保険料が低いことだけで有利・不利は決められません。補償内容と対象外の条件まで合わせて読みたいです。
公式資料:
広尾 必要費用
広尾 会員規約 第4項
DMM 必要な費用
ノルマンディー 必要費用
ウイン 費用と分配等
勝ち上がり率で選ぶときは、数字の条件をそろえる
費用を比較した次に見ておきたいのが、過去の募集馬の成績です。
勝ち上がり率を見るときは、「何頭中、何頭が、いつまでに勝ったか」を確認します。
説明用に、20頭が勝ったケースを考えてみます。出走した40頭を分母にすると50%ですが、未出走馬を含む募集馬50頭を分母にすると40%です。同じ勝利頭数でも、集計方法によって数字が変わります。
比較する際は、次をそろえたいです。
- 対象の生年
- 集計した日
- 分母が募集馬か出走馬か
- 募集取消馬、未出走馬の扱い
- 中央平地、地方、障害の勝利をどう数えるか
- 割合だけでなく実際の頭数
今回は、これらの条件をそろえた5クラブの実集計を提示していないため、成績面の順位はつけていません。
有名な活躍馬がいることは魅力ですが、その実績だけで今年の候補馬の勝ちやすさは判断できません。クラブの過去の傾向と、目の前の募集馬の価格・近況を分けて考えたいです。
勝ち上がったことと、収支が黒字になることも別です。馬代・会費・維持費・保険料等まで含めて考える必要があります。
自分の目的によって比較する順番を変える
【特定の馬に出資したい】
その馬に新規で申し込めることが、クラブの検討順より重要になります。抽選の優先条件や残口を確認しましょう。
【複数頭・複数口を考えている】
会費が口数等で変わるクラブと、会員単位のクラブでは計算が変わります。各馬の維持費も増えるため、1口の例をそのまま当てはめないようにしたいです。
【400〜500口で検討したい】
ノルマンディー、ウイン、ロードなどを、希望馬の条件で比較します。同じ募集総額でも、募集口数が違えば1口の馬代と分配割合は違います。
【勝ち上がりを特に重視したい】
今回の順位だけで決めず、同じ世代・同じ集計条件の成績を別に確認してください。
よくある質問
広尾が総合1位ということですか?
小口部門で比べた2クラブのうち、2,000口・1口の会費と維持費の合計が低いという意味です。クラブの総合評価や、馬代・保険料まで含む最安順位ではありません。
DMMは2026年も先着順ですか?
2026年度は1次募集が申込超過時の抽選、2次募集が残口先着です。2期募集には優先区分もあるため、対象の募集案内を確認してください。
シルクやキャロットは対象外なのですか?
今回は5クラブに範囲を絞っており、シルクやキャロットを含む全クラブの優劣を評価したものではありません。気になる募集馬がいるなら、当年の費用と新規入会条件を同じ項目で比較するとよいと思います。
ロードに順位をつけていないのはなぜですか?
2026年募集の詳細が発表途中で、当年の費用を同じ条件で確認しきれていないためです。資料がそろった後に比較する候補として紹介しています。
一口馬主は儲かりますか?
元本や収益は保証されません。例えばノルマンディーの公式ハンドブック、ウインの募集概要でも、そのリスクが説明されています。分配金を見込まなくても支払いを続けられるかを、申込前に確認してください。
まとめ
2026年に初めて出資する方へ、今回は5クラブを取り上げました。小口の月々の費用では広尾とDMM、400口クラブの入会金・会費ではノルマンディーとウインを比較し、ロードは当年条件の確認を待つ参考候補としています。
ランキングは候補を絞る入口です。最後は希望馬の馬代、維持費、保険料と、申し込める条件を確認して決めたいです。
自分が入会前にもっと見ておきたかった勝ち上がりについても、割合だけでなく集計条件をそろえて確認する。そのひと手間が、入会後の期待とのずれを減らす助けになると思います。
まずは気になるクラブを2つほど選び、今年と翌年の支払予定を並べてみてください。
月々の請求のイメージをつかみたい方へ:
当サイトの「ノルマンディーの月々の費用」では、過去の明細例を紹介しています。これから出資する馬の費用を保証するものではありませんが、請求の見方の参考にしてください。
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